やさしい馬学講座 ~馬病理医の呟き~

 小生は多くの競走馬の病理解剖を行い、顕微鏡やいろいろな研究機器を使い馬の体の鼻先から尾の先までを観察・研究し、丈夫で健康な状態で馬の役割を一生涯全うさせるための予防医学をこのコーナーで呟きながら戯言を記述してみたい。
 小生の戯言により多少なりとも読者の皆様が馬への関心・興味と丈夫な馬づくりのための日常管理に役立てて頂くことを期待しつつ連載を試みてみたい。
 先ずは、馬を総体的に知っていただくためにアニマル・ベジテイション・カレッジでの講義内容を主体に今回から数回に分けて馬学・相馬学の基本的な事柄から始めたいと思います。

馬病理医 兼子樹廣
(KANEKO MIKIHIRO)
馬学講座Ⅰ
1.馬とはどんな動物か
2.馬の分類について
3.馬の品種について

馬学講座Ⅱ
1.ウマの歴史(人間とのかかわり合いの歴史)
2.馬の主な品種と原産、沿革、特徴について
3.日本の馬

馬学講座Ⅲ
1.馬の馬体部位名称と特徴
2.馬の個体識別に用いられる記載用語と施毛(せんもう)

馬学講座Ⅳ
1.馬体の測定部位と器具
2.相馬について

馬学講座Ⅴ
具体的な相馬の見方について
馬学講座Ⅵ
1.馬の習性
2.馬の表情
3.馬の癖
4.馬の年齢、成長、性、用途別の呼び名

馬学講座Ⅶ
1.馬の感覚器
2.馬の視覚
3.馬の聴覚
4.馬の嗅覚
5.馬の味覚
6.馬の皮膚感覚(触覚、温覚、痛覚)
7.記憶と馴致

馬学講座Ⅷ
1.サラブレッドの四肢の進化について
2.走能力の獲得
■馬病理医 兼子樹廣(KANEKO MIKIHIRO)のプロフィール
1939年 北海道上磯郡上磯町七重浜(現在は地名変更により北斗市;函館市近郊)で出生。
1958年 北海道立函館西高等学校卒業。
1963年 帯広畜産大学獣医学科卒業。獣医師免許修得。1967年3月まで母校にて文部教官として奉職。同年4月日本中央競馬会に研究員として就職。
1982年 東京大学において博士号を修得。
1983年~1999年 競走馬総合研究所病理学研究室長(1983年~)、企画調整室長(1993年~)、宮崎育成牧場長(1996年~)、生産育成対策部首席調査役(1998年~)などを歴任し、日本中央競馬会を定年退職(1999年)。この間、北里大学、岐阜大学、東京農工大学の非常勤講師、日本ウマ科学会常任理事・理事等を歴任。
1999年~2004年11月 (財)軽種馬育成調教センター参与。退職。
2005年~現在 日本ウマ科学会評議員、日本ウマ科学会Hippophile編集委員長、日本獣医病理学会功労会員、日本ウマ科学会名誉会員、日本獣医病理学専門家協会評議員、CV会会員、全国公営競馬獣医師協会会員、帯広畜産大学常勤講師、家畜衛生対策推進協議会講師、全国公営競馬獣医師協会生涯研修会講師、東京コミュニケーションアート専門学校講師、アニマル・ベジテイション・カレッジ特別講師。

■主たる著書
サラブレッドの運動器病の病理カラーアトラス(2002):自費出版
馬の医学書(1996):共著、チクサン出版
獣医病理学用語集(1994):共著、学窓社
サラブレッドの医科学宝典(2008):自費出版
獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠・馬臨床学(2014):共著、緑書房