育成スタッフ - 馬の学校アニベジ
馬の学校アニマル・ベジテイション・カレッジは 馬のプロを目指している皆さんの夢を叶えるための学校です。

育成スタッフ

夢を叶えられたのは先生のおかげです。

アニマル・ベジテイションカレッジを卒業後、国内トップクラスの競走馬育成牧場に就職して3年目の佐伯さんと、アニベジ時代に佐伯さんの指導にあたった村上先生は、今でも会えば話の尽きない間柄です。
佐伯さんの入学時から5年間、見守り見守れてきたお二人に、仕事や夢についての想いをお話ししていただきました。

ノーザンファーム天栄 育成スタッフ
佐伯 唯衣(さいき ゆい)さん(右)
令和4年きゅう務員課程卒業

アニマルベジテイションカレッジ講師
村上 力也(むからみ りきや)さん(左)

これからもずっとこの世界で馬と一緒に。

―――――つい2年前はアニベジの生徒と講師という立場でしたが、佐伯さんがプロの育成スタッフとなった今、再会されていかがですか?

佐伯さん:再会といっても、先月は私が成人式のために東京の実家に帰省した際、アニベジにも顔を出したんです。20歳になったので、一緒にお酒を飲みましたよね。

村上先生:全然久しぶりじゃないんですよ。電話でもちょくちょく話していますし。

佐伯さん:ノーザンファーム天栄に就職してから年2回くらい帰省していますが、必ずアニベジにも寄って先生や後輩に会います。むしろ実家よりそちらのほうがメインかも(笑)。

―――――村上先生は佐伯さんにとって優しい先生だったのですね。

村上先生:いえいえ、今考えると厳しすぎたかなと思うくらいの指導をしました。馬に接する上で危険なシーンは多々あるのに、入学当初は誰でも認識が甘くて、自分自身を律することができないんです。

佐伯さん:学生時代は何度も泣いたことがありました。でもそれは先生が厳しかったからじゃなくて、出来ない自分が悔しくて…情けなくて…。アニベジに入学する時は、両親をはじめ周囲から大反対されたんです。中学卒業後は、すでに合格していた高校を卒業してからアニベジへ進学する予定だったのですが、アニベジの体験入学に参加したらもう居ても立ってもいられなくなって「3年間も待てない」と親を必死に説得して、強行突破して入学させてもらいました。だから、絶対に後戻りできないという気持ちが強すぎて、空回りした結果の涙だったんです。

―――――村上先生から見て佐伯さんはどんな教え子でしたか?

村上先生:特別に秀でた能力があるというより、根性のある子でしたね。何よりここ(ノーザンファーム)に就職したいという目標が定まっていたので、そのために何をすれば良いか、目標達成に向けてのロードマップが作りやすかったです。
2年生の夏、かなり厳しく指導したのですが、そこから急成長しましたね。自分で考え動くことができるようになって、発想点が良くなりました。それ以降は手がかからない生徒で、学生というよりプロホースマンの考えに近くなったと感じました。

佐伯さん:そうですね、自分でもあの夏から考え方が変わったと実感しています。先生の指導の仕方というか、どんな想いで私たちに教えてくれているのか気付けたことが、ステップアップに繋がりました。

村上先生:僕は基本的に、生徒には自分で動いて、自分で失敗して、自分で考えて解決することを学んで欲しいと思っています。いつまでも受け身の状態で、正解がサッと手に入ることを望んでいたら成長はないです。
正しい答えに辿り着く過程が大切だということに、彼女は気づいてくれた。そしてそのことを後輩たちにも伝えてくれています。

―――――佐伯さんにとって村上先生はどんな先生でしたか?

佐伯さん:先生は何となく私の父に似ているんです。外見ではなく、話す内容や選ぶ言葉とか、考え方とか。そのことに気付いたのは、先生との会話の中で、馬に関する話はもちろんですが、それ以外に、社会に出た上で大事なことや、ひとりの人間として大事なことの話など「ああ、父も同じことを言っていたな」と。
アニベジに入学する前の自分と、今の自分を比べて考えてみると、今こうしていられるのは、アニベジで先生に大切なことをたくさん教えていただいたおかげだと思います。本当に感謝しています。

―――――実際に育成スタッフとして働きはじめてから、夢と現実のギャップに悩んだことはありませんか?

佐伯さん:もちろん大変だろうということは覚悟していて、入社前はそのプレッシャーで具合が悪くなるほどでした。
実際に入社してみて今までの学生生活とは違い「仕事」としての責任を強く感じる日々で、毎日数千万から数億円する馬たちを扱うので今でも常に緊張していますし、大変な部分も多いです。ですがアニベジでは学校でありながら職場に近い環境を経験できたため、実際に就職してから環境や1日の作業の流れの違い等にはギャップを感じることはありませんでした。
憧れていた職場でやりたかった仕事が出来る毎日は充実しています。

―――――夢を叶えた佐伯さんの、今後の新たな夢は?

佐伯さん:まだ3年目の未熟者ですが、育成スタッフとして実績を重ね、いつか後輩に背中を見せられる人になりたいです。
そしてもうひとつ、自分が携わった馬が活躍してみんなから愛される名馬となり、ぬいぐるみとして商品化されて、それを買うことです!

―――――アニベジを目指している後輩のみなさんへ、メッセージをお願いします

佐伯さん:アニベジ時代、教わったことを活用できなかったり、技術的なことで悩んだりしたことはあったけれど、諦めようと思ったことはありませんでした。社会人として働き始めてなおさら、アニベジでの教えや経験のありがたさが身に染みています。夢を叶えるのは自分次第です。未来の自分のために、今できることに全力で打ち込みましょう!

―――――教え子が仕事にやりがいを感じているのは、嬉しく頼もしいですね!

村上先生:そうですね、仕事に対する考え方もしっかりして、馬の技量も備わって、もう僕に頼らなくても十分やっていけます。
今、馬の育成について最先端の知識があるのは彼女の方なので、僕が知らないことを教えてもらう立場で、そのことがとても嬉しいです。一流の現場で働く彼女は後輩たちの指標となって、大いに期待に応えてくれています。

佐伯さん:先生はこれからもずっと私の人生の先生です。末長く、よろしくお願いします!

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