兼子樹廣先生の馬学講座『馬病理医の呟き』【馬の学校】アニベジ
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兼子樹廣先生の馬学講座

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馬病理医の呟き

小生は多くの競走馬の病理解剖を行い、顕微鏡やいろいろな研究機器を使い馬の体の鼻先から尾の先までを観察・研究し、丈夫で健康な状態で馬の役割を一生涯全うさせるための予防医学をこのコーナーで呟きながら戯言を記述してみたい。小生の戯言により多少なりとも読者の皆様が馬への関心・興味と丈夫な馬づくりのための日常管理に役立てて頂くことを期待しつつ連載を試みてみたい。先ずは、馬を総体的に知っていただくためにアニマル・ベジテイション・カレッジでの講義内容の概要を今回から数回に分けて馬学・相馬学の基本的な事柄から始めたいと思います。

馬病理医 兼子樹廣
(KANEKO MIKIHIRO)

馬学

 

馬装

 

馬の生理基準値と健康管理
・病気予防

 

 

馬学講座(含む馬予防医学)に関するの用語集

 

金子先生の講義を受けた学生の声

和田悠里

研修に行ったことにより、この授業の大切さがよくわかりました。リハビリの研修先に行ったのですが、骨の名前、腱の名前、病名、対処法がほぼすべてここで習ったことが普通に出ていました。授業を受けていましたが、やはりすべてを覚えていることはできず、かなり分からないことがありました。
もっと完全に覚えるまでやればという悔いはありますが、今からでも昔のプリントや教本などを読んで覚え直し、これからの就職活動で役立てていきたいです。

宮崎ともえ
3年間、馬学講座を受けて想うこと

馬と関わる時に経験だけでは分からなかったことを、3年間馬学講座を聞いて実際に役立てることができてよかった。
馬体の構造を知ることは馬を運動させる時に大切になってくるので学ぶことができてよかった。
プリント学習だったので分からなくなった時に見返し復習ができたので、とても効率よく勉強することができた。
プリント学習の他にも3学年時にビデオ学習があり、ホースセラピー、障害者乗馬など自分の興味のある資料映像が見られてよかった。

永井星成
オーストラリア留学を終えて(2年生)

私は2018年11月から2019年1月までの3か月間、オーストラリア留学に行ってきました。Pepper tree Arcadiaという障害馬術をメインでやっている乗馬クラブで学んできました。そこでは、アニベジと違うところがたくさんありました。
まず初めに目についたことは、広大な放牧地とそこにいる馬が身につけている虫除けのため顔につけるフライベールと馬着です。すごく広いところで一部の馬を除き1日中外で放牧をしてすごしていました。フライベールの大切さは実際にすごしていくことで理解することができました。馬着には防寒だけではない機能があることを知ることができました。他にもたくさんの発見がありましたが、自分が一番戸惑った騎乗について書いていきます。
向うでは障害をメインでやっていたため鞍は総合or障害鞍でレッスンもよく障害を飛びました。障害乗りかなにか分かりませんが今までの乗り方と異なった乗り方でした。特に考えてしまったのが馬の停止の仕方です。あっちではひざを鞍につけないでつま先を開けと言われ、停止の時の半減脚はふくらはぎでと、そして上体はそのままで手を自分の体に近づけるように停止しろ、と教わりました。自分には最後まで納得できませんでしたが…でも、色々なことを考えることができたのでいいことだったと考えていきたいです。
また、騎乗以外にも馬術大会(障害)にも2回連れて行ってもらいましたが、日本と違いとても規模が大きく、衝撃を受けました。シドニー五輪の競技場にも行けて感動しました。オーストラリアでどれほど馬術競技が盛んなのかを知ることができました。
この3か月間、色々な体験をし、色々な場所に行き、色々なものをみることができました。自分の中にあった、日本で学んだ馬に関する固定概念が3ヶ月で一気に吹き飛びました。とても貴重な経験を得ることができたと思います。今後も、向うで考えたことを忘れずに、アニベジで教わった馬学講座の講義内容をしっかり身につけることを肝に命じつつ、良いことは取り入れ、日々頑張っていきます。Thank you.

馬病理医のプロフィール:
兼子樹廣(KANEKO MIKIHIRO)
1939年 北海道上磯郡上磯町七重浜(現在は地名変更により北斗市;函館市近郊)で出生。
1958年 北海道立函館西高等学校卒業。
1963年 帯広畜産大学獣医学科卒業。獣医師免許修得。1967年3月まで母校にて文部教官として奉職。同年4月日本中央競馬会に研究員として就職。
1982年 東京大学において博士号を修得。
1983年~1999年
競走馬総合研究所病理学研究室長(1983年~)、企画調整室長(1993年~)、宮崎育成牧場長(1996年~)、生産育成対策部首席調査役(1998年~)などを歴任し、日本中央競馬会を定年退職(1999年)。この間、北里大学、岐阜大学、東京農工大学の非常勤講師、日本ウマ科学会常任理事・理事等を歴任。
1999年~2004年11月
㈶軽種馬育成調教センター参与。退職。
2005年~現在
日本ウマ科学会評議員、日本ウマ科学会Hippophile編集委員長、日本獣医病理学会功労会員、日本ウマ科学会名誉会員、日本獣医病理学専門家協会評議員、CV会会員、全国公営競馬獣医師協会会員、帯広畜産大学常勤講師、家畜衛生対策推進協議会講師、全国公営競馬獣医師協会生涯研修会講師、東京コミュニケーションアート専門学校講師、アニマル・ベジテイション・カレッジ特別講師。
主たる著書
[サラブレッドの運動器病の病理カラーアトラス(2002):自費出版]。
[馬の医学書(1996):共著、チクサン出版]。
[獣医病理学用語集(1994):共著、学窓社]。
[サラブレッドの医科学宝典(2008):自費出版]。
[獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠・馬臨床学(2014):共著、緑書房]
馬の予防医学書=やさしい馬学講座=

発行者:自費出版 482頁  価格:22,000円(送料別)
著者:農学博士・サラブレッド病理医 兼子樹廣
監修者:山口大学佐々木直樹教授、全国公営競馬獣医師協会
物江貞雄名誉会長、日本学生馬術連盟山内英樹会長、
アニマルベジティションカレッジ江里口裕子校長

アニベジの特別講師兼子樹廣が江里口校長らの監修を得て、わが国で最初に出版された【馬の予防医学に関する教科書】です。
是非、購読されて『丈夫で健康な馬の管理方法』を取り入れ、長生きで活躍のできる馬づくりを目指して下さい。
馬専攻の専門学校生、乗馬・騎乗関係者、生産育成の牧場関係者、調教師や厩務員の競馬場関係者、馬獣医師専攻学生、馬専門獣医師等が馬の体の仕組みや疾患の予防を知り【健康で活躍する馬づくりを期待する者】を対象に総カラー刷りの貴重で豊富な写真や図表をふんだんに盛り込み見て読み易く丁寧に解説している予防医学書です。

追記:
JRA調教師の約10%は、著者の自主出版した教科書(含む『馬の予防医学書』等)を購入・勉学されて現役で活躍していることを記述しておきます。(2022.4)

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